クレカのABC編集長の早瀬(@card_abc)です!
最近はキャッシュレス決済が話題になっていますが、今やクレジットカードだけでなく、デビットカードも注目されています。
デビットカードは海外旅行で買い物をしたり、ATMからお金を出金するときに便利というのも理由の一つでしょう。
この記事では
- デビットカードとはどんなカードなのか?
- クレジットカードと何が違うのか?
- デビットカードのメリットやデメリット
- 人気のデビットカード比較
などについてまとめました。
デビットカードの特徴をクレジットカードと比較しながら、分かりやすく解説します。
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デビットカードとクレジットカードの違い・比較
デビットカードとクレジットカードの違いを一覧表で見てみましょう。
※横にスクロールできます。
デビットカード | クレジットカード | |
支払い | 即時引き落とし | 後払い |
利用限度額 | 口座残高が上限 | カードの種類や利用者により異なる |
海外での引き出し | 預金口座の出金 | キャッシングとして |
発行元 | 銀行 | クレジットカード会社 |
支払い方法 | 1回払いのみ | 1回・分割・リボ払い(ボーナス払いが可) |
年齢 | 15歳以上(中学生は除く) | 18歳以上 |
審査 | 審査なし | 審査あり |
クレジットカードは海外のATMでキャッシングとして出金することもできますが、その場合は利息が発生します。
ただ、デビットカードは預金口座からの出金になりますが、手数料は意外に高いこともあります。
そのため、クレジットカードでキャッシングをして短期間に返済する方が実際は安くすむ場合もあります。
上記の表をもとに、デビットカードのメリット、デメリットを見てみましょう。
デビットカードのデメリット5つ
デビットカードのデメリットとして、次の5つがあります。
- ポイント還元率はクレジットカードに比べ低い
- 分割払い・リボ払いができない
- クレジットヒストリーが作れない
- デビットカードは一部利用できないお店がある
それぞれについて、見てみましょう。
1.ポイント還元率はクレジットカードに比べ低い
デビットカードも決済時にポイントが付きますが、デビットカードのポイント還元率はクレジットカードに比べて低いです。
デビットカードのポイント還元率は1%に満たないことが多いですが、デビットカードにはクレジットカードのように金利収入がないため、還元率がクレジットカードよりも低く設定されているのです。
2.分割払い・リボ払いができない
デビットカードは分割払い・リボ払いができないので、大きな買い物をするのは、口座に残高を用意してからになります。
3.クレジットヒストリーが作れない
デビットカードはクレジットカードのようにクレジットヒストリーが作れません。
クレジットヒストリーとは、これまで利用してきたローンや分割払いの返済履歴で、信用情報機関に保管されています。
クレジットヒストリーの内容が良好だと、ローンやクレジットカードの審査で有利になります。
4.デビットカードは一部利用できないお店がある
デビットカードはVISAやJCBの国際ブランドを搭載していても、一部使えないお店があります。
VISAやJCBの加盟店でも、高速料金やガソリンスタンドなど、即時引き落としができない業態があるのです。
⇒ 海外旅行で役立つおすすめのクレジットカード(優良保険付)3選
デビットカードのメリット6つ
デビットカードのメリットとして、次の6つがあります。
- デビットカードは「審査なし」で未成年でも作れる
- 少ない金額でも支払いができる
- 異国で現金の出金ができる
- 海外ショッピング保険、不正利用補償が付いている
- お金を使いすぎる心配がない
- 現金を持ち歩く必要がない
それぞれについて見てみましょう。
1.デビットカードは「審査なし」で未成年でも作れる
デビットカードを作る時は、クレジットカードと違って面倒な審査がありません。
未成年でも作ることができ、暗証番号さえきっちり覚えておけば支払いが非常に簡単です。
例外的に「イオンデビットカード」や「スルガ銀行デビットカード」のように一部審査が必要なデビットカードがあります。
これらのカードは口座残高以上の買い物をしても銀行側が負担するシステムが付いているからです。
審査なしのカードは他には電子マネー系のカードしかありません。
2.少ない金額でも支払いができる
私が住むスイスでは、金額の多い少ないにかかわらず、デビットカードを気軽に使えます。
- 300円ほどのバスのチケット
- 1000円ほどのランチ
- 10000円ほどのガソリン代
- 1日の限度額が50万円ほど
種類によっては、毎回の使用に手数料などは全くかかりません。
これは私が住むスイスに限らず、近隣の国でも手数料なしで使えます。
3.異国で現金の出金ができる
デビットカードがあれば、異国でも現金を出金できて便利です。
空港の窓口に並ばなくていいし、いらない現金を持ち歩かなくていい。
外貨に替える場合でも、概して空港の窓口よりはマシなレートで換金されていると思います。
4.海外ショッピング保険、不正利用補償が付いている
デビットカードにはクレジットカード同様、海外ショッピング保険や不正利用補償が付いています。
例えば、三菱UFJ-VISAデビットでは、最大で年間100万円のショッピング保険、不正利用補償が付いています。
保険・補償額の上限はデビットカードの銘柄によって異なります。
5.お金を使いすぎる心配がない
デビットカードは決済時に口座から即時引落となるので、残高以上の買い物ができず、お金を使いすぎる心配がありません。
クレジットカードの後払いシステムと異なるので、後で支払いに困ることはないでしょう。
6.現金を持ち歩く必要がない
デビットカードは現金を持ち歩かなくて良いですし、お釣りの受け取りなどもないので、手間をかけずにスマートな決済が行えます。
ATMを利用することも減るので、手数料の支払いからも解放されます。
⇒ 【最強決定】キャッシュレス決済の比較とおすすめの組み合わせ
人気のデビットカード7種類の比較
※表は横にスクロールできます。
カードの種類 | 発行手数料 | 年会費 | ポイント還元率 | 特徴 |
楽天銀行デビットカード | 無料 | 永年無料~5,400円(税込) | 1% | ゴールド、シルバー、ベーシックの3種類 |
セブン銀行デビットカード | 無料 | 無料 | 0.5~1.5%のnanacoポイント | ・通帳アプリで明細確認 ・ご利用の度にメールでお知らせ |
ソニー銀行デビットカード(Sony Bank WALLET) | 無料 | 無料 | 0.5%~2%(キャッシュバック) | ・ソニーストア3%OFF ・Visa 優待特典 ・アート引越センター 優待特典 |
三井住友銀行デビットカード(SMBCデビット) | 無料 | 無料 | 0.25%~0.5% | ・ショッピング保険 ・不正利用補償 |
三菱UFJデビット | 無料 | 入会初年度無料、2年目以降は無料or1,000円 | 0.2~0.5% | ・JCBかVISAかを選べる ・ショッピング保険(海外) ・不正利用補償 |
みずほJCBデビット | 無料 | 年1回以上の利用で年会費1,080円が無料 | 0.2% | 毎月の利用でみずほマイレージクラブの特典が利用できる |
ジャパンネット銀行デビットカード(JNB Visaデビット) | 無料 | 無料 | ・500円につき1JNBスター(ベーシックカード) ・0.2~1%(ファミマTカード) |
・ベーシックカードとファミマTカードの2種類 ・残高確認アプリ |
人気のデビットカード7種類の比較は上表になります。
発行手数料と年会費はすべてのカードが無料(※条件付きあり)になっています。
元から楽天グループのサービスを利用している人は楽天銀行デビットカード、セブンイレブンをよく利用する人はセブン銀行デビットカードがお得といった様に、元々使っているサービスとの併用がよりお得になる場合が多いので、人によっておすすめのカードが異なります。
⇒ 楽天カードは海外旅行でもやっぱお得!保険の内容や手数料を紹介
デビットカードは海外旅行に便利
デビットカードの海外での使い方
海外でデビットカードを使ってできることは、主に次の2つです。
- 旅行先の現地ATMから出金できる
- 買い物ができる
それぞれの機能について簡単に解説します。
1.旅行先の現地ATMから出金できる
日本にある預金口座に残高があれば、海外に多数あるVISAマークやPLUSマークのついたATM機から現金が出金できます
いわば国際キャッシュカードのようなもの。
日本の会社のデビットカードを海外のATMで使った場合は、引出し手数料や両替手数料などの手数料がかかります。
現地にある金融機関所定の手数料がかかる場合もあります。
特に現金引き出しは、現地にある金融機関所定の限度額が適用されることが多いです。
細かな点は、デビットカードのブランドによって異なります。
2.買い物ができる
海外旅行ではVISA/JCBのカード会社の加盟店で、デビットカードを使って買い物もできます。
買い物ができるのはクレジットカードも一緒ですが、決済時期と利用限度額が違います。
クレジットカードの決済時期が翌月以降の引き落とし日なのに対し、デビットカードはその場で即時決済です。
その場で即時決済ということは、デビットカードの利用限度額=口座残高ということです。
クレジットカードの場合は、カードによって利用限度額が決まっていますよね。
海外で使えるデビットカードは主に2種類
海外で使えるデビットカードは主にVISA/JCBのデビットカードの2種類です。
デビットカードにはVISAデビット、JCBデビットカードの2種類の他に、J-Debit機能のついたカードがあります。
J-Debit機能とは、金融機関で発行したキャッシュカードをデビットカードとして、そのまま買い物の支払いに利用できるサービスですが、J-Debit機能のついたカードは国内でしか使えません。
例えばゆうちょデビットカードにはJ-Debit機能が付いてますが、海外で利用することはできません。
海外旅行保険付きのデビットカードはある?
海外旅行保険が付いたデビットカードは少なく、次の2つになります。
ANA マイレージクラブ Financial Pass Visaデビット |
みずほJCBデビット | |
銀行口座 | スルガ銀行ANA支店 | みずほ銀行 |
年会費 | 無料 | 初年度1,000円(税別) 23歳以下または年に1回の利用で無料 |
付帯条件 | 自動付帯 | 利用付帯 |
傷害死亡・ 後遺障害 |
1,000万円 | 3,000万円 |
傷害・疾病 治療費 |
100万円 | 100万円 |
携行品損害 | 10万円 | 1旅行につき20万円程度 年間100万円程度 |
賠償責任 | 1,000万円 | 2,000万円 |
救援者費用 | 150万円 | 100万円 |
海外旅行保険が付いたデビットカードは少ないですが、カードによっては盗難補償やショッピング保険が付いたものがあります。
まとめ
海外旅行で「クレカ」を持っていくのは当たり前です。
しかし、クレカだけでなく1枚でも「デビットカード」を持っていくと、万が一のときに役立ちます。
また普段使いでも重宝するでしょう。